縁なし畳と琉球畳その違いと施工例

縁なし畳って遊び心をくすぐってくれますね！

縁なし畳と琉球畳の区別がわかりますか？
一般に皆さんが琉球畳と呼んでいる・思っているのは、
私たち畳屋では単に「縁なし畳｣のことです。

琉球畳は琉球表(おもて/ござ)を使っているので、
琉球畳と呼ばれたと考えています。

琉球表には二種類の説が存在するようです。一つは「七島イ」と
呼ばれているゴザで、もう一つは沖縄でよく使われている
「沖縄ビーグ｣というゴザです。どちらも一般に使われている
い草と違い、何倍も丈夫なござです。

① 七島イは普通のいぐさ(一般に丸イと呼ばれている)と違い、
    三角の茎をした蚊帳釣り草に似たい草(三角イと呼ばれている)を
    二つ又は三つに割いた物をゴザに織り上げた物で、割いた草を
    織り上げた分、ポキッと折れないので、とっても丈夫です。
   また、い草のランダムな部位が見えるので、色見が多様で、
   そのまだらに見えるのがなんとも言えない風合いであるとの
   根っからのファンがいらっしゃいます。

② 沖縄ビーグは丸イですが、本土のい草の３倍くらいは太くて、
    固い表面の皮が丈夫で、子供が走り回っても何ともないどころか
   つるっと滑ってしまうほどです。沖縄の人はこの畳表でないと
    落ち着かないみたいですよ
★従って、縁付きの琉球畳は二タイプもあるのですから、縁なし畳が
   琉球畳とは言えないと思いますが、「縁なし畳」が琉球畳だと
   一人歩きしていますから、まあ良しとしましょう

次の２枚の写真はどちらも七島表の「縁なし畳」です。戦後「畳縁」が
不足していた頃、この「縁なし畳/坊主畳」が良く作られたのは至極
当然だった訳です。
今は国産の七島表を作っているのは数軒の農家だけで、受注生産・
いつ手に入るかわからない貴重品で、しかもお値段は何倍にも
跳ね上がっていて、当店では「時価」で承っております。

最近流行の縁なし畳は
天然い草の織り幅を狭くした「目積表(めせきおもて)」と
カラー表に代表される、化学表でしょう！
中には「和紙表」とメーカーさんが呼んでいる木質繊維の
紙縒り状にした物をコーティングした「い草風」繊維を
使って「縁なし畳」を作る方もおいでです。
★ カラー表を利用すれば、同じ部屋の中に数種類の色が混在した
縁なし畳及び縁付き畳のパフォーマンスも有り得ますね。

【下の4枚の写真がその例です】

この上の写真は石川畳さんが進めていらっしゃる「モダン乱敷き」の例です。
縁なし畳だけでなく、縁付き畳との同居もありますし、色の種類、形、自分だけの
オリジナルの畳が楽しめますよ。当店も石川畳店さんのご指導を得て、お客様のオリジナルの
夢をかなえさせて頂いた実績もありますし、又これからも挑戦致します。